制御性能の評価基準。良い制御・悪い制御ってどんなの?

制御工学入門

「良い制御」って何?制御の評価ってどこを見ればいいの?

という疑問にお答えするため、このページでは、基本的な制御性能の評価基準について説明します。

このページのまとめ

制御性能は以下を基準に評価すればよい!

  • システムの安定性
  • 追従精度
  • 応答速度
  • オーバーシュート・アンダーシュートの有無
  • 外乱への感度
  • 特性変動への感度
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評価基準1:システムの安定性

「システムが安定である」とは、一言でいうと「ほっといても暴走しない」ことをいいます。当たり前ですね!

システムの安定・不安定のイメージ

これは制御システムに求められる最も基本的な性能です。ただし、制御対象が不安定なシステムである場合は、実現が難しかったりします。

不安定なシステムの例。ドローン

評価基準2:追従精度

制御出力が目標値に精度良く追従することも重要です。このために制御しているので、これも当たり前ですね。正しく設計されなかった制御器は、次のように制御出力が永遠に目標値にたどり着けない定常偏差を生み出すことがあるため、注意が必要です。

追従精度と定常偏差のイメージ

評価基準3:応答速度

目標値の変化に対して素早く反応することも重要な性能です。いくら最終的な追従精度が良くても、それに至るまでに時間がかかっては意味がありませんからね。

応答速度のイメージ

評価基準4:オーバーシュート・アンダーシュートの有無

制御器の設計が不適切であると、次のようにオーバーシュートやアンダーシュートが発生する場合があります。

オーバーシュート・アンダーシュートの例

「三歩進んで二歩下がる」「二歩下がって三歩進む」といった挙動をされては、いくら追従精度・応答速度がよくても困りますよね。これらをしっかりと防ぐのも重要です。

評価基準5:外乱への感度

現実のシステムには、基本的に予期しない外乱が入ります。外乱の影響を大きく受けるシステムは「外乱への感度が高い」、その逆を「外乱への感度が低い」といいます。

外乱感度のイメージ

制御設計時は、ある程度の外乱はものともしない、外乱への感度が低いシステムを構築することが重要です。

評価基準6:特性変動への感度

動作条件の変化や経年劣化により、システムの特性が変わることもよくあります。外乱と同じく、その影響の大小を「特性変動への感度が高い/低い」といいます。当然、特性変動が生じても制御性能が変わらない、特性変動への感度が低いシステムを構築することが重要です。

特性変動の感度が低い場合のイメージ

以上、基本的な制御性能の評価基準についてご紹介しました。上記全てを満たすことは結構難しいので、実際はシステムの用途や使用環境に応じて満たすべき性能を取捨選択することが多いです。制御結果を評価する際は、まずはこのページの観点でチェックしてみてくださいいね。

このページのまとめ

制御性能は以下を基準に評価すればよい!

  • システムの安定性
  • 追従精度
  • 応答速度
  • オーバーシュート・アンダーシュートの有無
  • 外乱への感度
  • 特性変動への感度

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